転倒や怪我などの危険と痛みを招く行動の3つの特徴

ストレス

転倒や怪我などの危険と痛みを経験したことがありますか?

転倒は、何らかの原因で姿勢と身体のバランスが崩れた時に発生します。

低い筋力や平衡感覚、そして狭い身体的可動域の場合、家庭内の小さな段差でも躓いて転倒しやすくなります。

 

ですが、そうでない場合にも転倒や怪我などの危険と痛みの原因は潜んでいます。

それは「自ら危険を招く行動」です。

 

実は私も今まで何回も転倒や怪我などを経験しました、特に、2019年は立て続けに。

そうした転倒を起こした時を振り返ると、、私が転倒や怪我に出遭った時には、いつもその前に同じ特徴のある危険と痛みを招く行動をしていたことに気付きました。

そこで、その危険と痛みを招く行動の3つの特徴と私が実際にやってしまった失敗例を紹介します。

ここで紹介する3つの特徴のある行動を避けるように注意すると、危険と痛みを招く可能性を軽減させることができるようになります。

転倒や怪我などの危険と痛みを招く行動の3つの特徴

1.状況判断や先への予測なしの不注意な行動

ストレスや寝不足などで疲れていると、今自分がどんな状況や状態にあるかという慎重な判断や先への予測を出来難くなり、視野も狭くなります。すると、物にぶつかったり転んだりという不注意な行動をしやすくなります。

2.焦ったり慌てたりして衝動的に行動してしまう

焦ったり慌てたりすると、どうしても自分を緊張状態に追いやって、からだとこころの可動域を狭くするのでゆとりがなくなり冷静な判断もし難くなります。そして、目標を達成したくて衝動的に動いてしまう傾向があります。

例えば、急いで電車に乗ろうとする時など、周りが見えなくなって、ただ一直線に電車に向かって突き進みやすいですよね。

そんな時は、姿勢が前かがみになり、体の軸、つまりバランスを崩してしまいがちなのです。だから、転倒し易くなるという訳です。

3.危険に対する意識と知識の低さによる自己過信

危険に対する意識と知識が低いと危険を予測する感性も鈍くなります。すると、身に危険が迫っていても「自分は大丈夫。」という根拠のない自己過信を抱きやすくなります。

そして、「どうせ今までと同じで大したことは起こらない。」と感じて、危険を避ける行動が面倒くさくなり、「動きたくない」から「動かない」という結果を選びやすくなるのです。

例えば、台風や水害が迫っている時などに、避難警報などを聴いて直ぐ動く人と動かない人に分かれるのは、この危険への意識と知識のレベルの差による感性の違いが影響しているようです。

その意味で、避難訓練を受けた人は経験値が高い分だけ、危険への感性も高いのでしょう。

この「危険と痛みを招く行動の3つの特徴」が現れた私の実例を以下にご紹介します。

危険と痛みを招いた行動その1

2009年に、駅で転倒して膝を骨折したことがあります。

この頃、丁度夫の母が亡くなった後で、葬儀や義母が遺したものの整理(もの凄い量でした)などに追われていたため疲れがたまっていたようです。

だから、からだのバランスも悪くなっていたのでしょう。

この日そんな自分の状態を考えずに、動作法の研修会に出ようと急いでいました。

丁度駅のホームに上がった時、目の前にグリーン車が到着しました。

でも直ぐグリーン車に乗らずに、それを避けてその先の車両に乗ろうとしたのです。

今考えると、この時点でこころの可動域が狭くなっていますね。

目の前に到着したグリーン車に乗って車内で移動したらよいというゆとりのある判断を出来なかったのですから。

だから、乗り遅れまいと焦って凸凹していた構内の床面を良く見ずに衝動的に走り出してしまった訳です。

結果、少し盛り上がったところにつま先をつっかけて転んでしまったのでした。

正に上記「状況判断や先への予測なしの不注意な行動」でした。

自分が疲れているという状態や暫く走っていないから転びやすいかもしれないという状況を考えず、駅の構内の床は平らではないという事も考えが至らなかったのです。

だから、上記の「焦ったり慌てたりして、冷静な判断をし難い状態に自分を追いやる」ことになってしまったわけです。

そして「危険に対する意識と知識の低さからくる自己過信」があったために、「転ぶ可能性」を無視したのです。

 

 

結果、膝の骨折→入院→手術というかなりの痛みを経験してしまいました。

危険と痛みを招いた行動その2

膝の骨折から3年後の2012年、引っ越しの作業中に高い棚に物を置こうとして籐の椅子に乗り、バランスを崩して椅子ごと転倒・落下してしまいました。

この時も、やはり引っ越し作業で疲れていました。

やはり疲れていると、不注意になり易く、危険を予測する感性も鈍くなりやすいんですね。

だから、近場に在った床への設置面の少ない、つまり不安定な滑りやすい籐の椅子に乗る、という状況判断や先への予測なしの危険を招く行動をしたのです。

これも、「危険に対する意識の低さ」ゆえ、転倒の可能性への冷静な予測をせずに、不安定な椅子に乗るという不注意な行動を行なったことが原因でした。

 

そしてこの転倒が原因で、数カ月にわたる坐骨神経痛という痛みを味わいました。

危険と痛みを招いた行動その3

骨折や坐骨神経痛という酷い痛みを味わってから、二度と転倒しないように気を付けていた…つもりでした。

なのに、それから7年後の今年、立て続けに同じような痛みを負うことになってしまいました。

それは、全く愚かな考えと行動から始まりました。

2019年5月の初め頃でした。テレビで、転んでも頭を打たないようにする為の柔道の後ろ受け身のやり方を指導していました。

注意していたにも拘わらず一度温泉の濡れた床で滑って後ろ向きに倒れて軽く頭を打ったことのある私は、そのテレビを見て、その受け身の練習をしようと思い立ちました。

きちんと専門家の指導を受けずに、中途半端な知識で行った危険に対する意識と知識の低さを現す行動でした。

そこには、やはりそれ位の行動で危険と痛みには出遭わないだろうという自己過信があり、危険を予測する感性を鈍らせていたのです。

 

その後、いかに自分が間違った後ろ受け身をしていたのかを知って、我ながら危険に対する意識の甘さと知識の低さから、愚かなことをしていたのかを思い知ることになりました。

もし危険を予測する感性が高かったら、少なくともネットで私のテレビで見た知識が正しいのかどうかを確認したでしょう。

それもせずにうろ覚えのまま、ただ頭だけを守るような姿勢で後ろに倒れては起き上がる、という練習を毎朝のルーティンの動作法と運動の後に続けていました。

すると、ある日突然、仰臥位で寝ると左脚がしびれるようになって来たのです。

それからは、起きている時はどう動いても何ともないのに、仰臥位の体制になって5分もすると左腰から脛や足首に掛けての痺れと痛みが襲ってくるようになりました。

だから、横向きにしか眠れなくなったのです!

坐骨神経痛と似た痛みでした。慌てて一人で痛み解放セラピーを行いましたが、今回ばかりは直ぐには治りませんでした。整体にも行きましたが、例によってどうにもなりませんでした。

そこで、仕方なく痛み解放セラピーを続けると、徐々に効果が現れてきて4か月目位で1時間以上仰臥位をつづけることができるようになり、今では仰臥位になることを気にせずに眠ることが出来るようになりました。

でも、それまでの間、横向きでは寝ているものの、十分には眠れていない状態が続いて、日常的に疲れを感じていました。そして、その疲れがその後の危険と痛みを招く行動も引き寄せることになっていきました。

危険と痛みを招いた行動その4

台風15号襲来の次の日、動作法研修会からの帰宅途中、また転んで怪我をしてしまいました。

災難は忘れた頃に前とは形を変えてやってくる、というところでしょうか。

その日は雨でしたが、夕方私が表参道駅に着いた時は、雨が上がっていました。

「やっぱり私って晴れ女?」なんて能天気に気を良くしていました。

そして、研修会が終わって食事をした時まで雨は降っていませんでした。

ところが、自宅の最寄り駅に着いたら雷音が鳴り響いていました。

一瞬、家族に迎えに来て貰おうかな、と思いましたが、11時過ぎだったので、「もう寝てるだろう。」と思って電話をしませんでした(後で「気になって起きてたのに何で電話をしなかったの!?」と怒られました)。

そして、雨も未だ降っていなかったので、雷を「少し怖い」と思いつつ、歩き出しました。

この時、「少し」ではなく、「とっても怖い」危険への感性を高くして駅に留まるべきだったのです。

なぜなら、この行動こそが、危険に対する意識と知識が低く、自分は危険な状態にはないと思う根拠のない自己過信による危険を招く行動の始まりだったからです。

駅を出て一分も歩かないうちに雨が降り始め、途端に傘を開くのも難儀な程の強風と共に雨がザーザー降ってきました。今考えると、台風の影響が残っていたのでしょう。

この時点で、少々帰宅が遅くなっても雷を避けた方が良い、という冷静な判断で駅に戻っていれば、ただ濡れただけで済んだでしょう。でも、疲れと「早く帰りたい。」という焦りがその後の冷静な判断もし難い状態に自分を追いこんでしまったようです。

しかも、それ以上濡れるのも雷に打たれるのもイヤで、慌てて傘を低く開いて、身を縮めて歩きました。

身を縮めることは良いけれど、その体制で動くことが体のバランスを崩すということと、身を低くしても傘を差すのは危険、という状況判断も先への予測もありませんでした。

そして、雷雨だけでなく半端ない強い風に押されるかのように前のめりになって転んでしまい、右膝と右腕を強く地面に打ちつけてしまいました。(後で気付いたのですが、右頬も軽く売ったようです)。

幸い骨折はありませんでしたが、その痛かったこと!!

そのすぐ近くに屋根付きのバス停があると分かっていたのですが、暫らくは痛みで立ち上がれませんでした。

勿論、雨は容赦なく私の転んだ体に打ち付けてきました。

その時、バス停の方から若い男性の「大丈夫ですか?!」という声が聞こえてきました。

その声に励まされて、「大丈夫です。」と言いつつ、痛みを我慢して立ち上がりやっとの思いで足を引きずりながらバス停の屋根の下へ移動しました。(後で知ったのですが、実は雷雨の中でのこの行為も危険性をはらんでいました。)

こんな時、人の声の励ましは本当に痛みの中から立ち上がる気持ちを奮い立たせてくれるものだと知りました。

そして暫くそこで雨宿りをしていると、雨も小降りになり、雷も遠のいたので歩き始めました。

その直後に男性の奥様らしき女性が車で迎えに来られました。

そして、私を追いかけてきて、お二人で「お送りしますから乗って行ってください。」と声を掛けてくださいました。

私がびしょ濡れなので車を汚すといけないからとお断りすると、「大丈夫ですよ。どうぞ!」と誘ってくださいました。そのお言葉に甘えたお陰で、5分程で帰宅出来ました。

こういう善い方々に出会える運を私は持っているようです。

膝を骨折した時にも、何人もの方々に助けて頂きました。

でも、裏を返せば、私がやってしまった危険を招く行動がそれだけ多くの方にご迷惑をお掛けする結果を招いたという事になります。本当に申し訳ない事です。

危険と痛みを招いた行動その5

と言いつつ、先月末にも階段に左脛を強くぶつけて脛の真ん中が凹み、周りがむくんでしまいました。今でもその凹んだ傷が残っています。

その時は、階段が見えないほど両手に多くの畳んだ洗濯物を持って、2階にある自室にあがろうとしたのです。

これも、慣れた自宅の階段だったため、危険への意識と感性が低くなっていて、何回も分けて持って上がるという危険を避ける行動が面倒臭くて、一度に大量の洗濯物を持って上がったために起きた事でした。

危険と痛みを招いた行動その6

 更に、11月月初めには、路上で転んで左膝と右親指、左頬を打ってしまいました。

家族で外食に出かけての帰り道でした。娘が歩きながら財布にしまおうとした領収書が強い風飛ばされて、地を這うように私が居る方向へ転がってきました。

そこで、転倒しやすい自分のことをすっかり忘れて、大慌てでそれを拾おうと衝動的に身を屈めて追いかけたのです。

そして、溝の穴に足先をひっかけて転倒したのです。幸い、左膝と右親指の擦り傷と左頬のむくみという痛みだけで済みましたが、もう少し転んだ位置が左に寄っていたら、溝の橋のブロックで頭を打って大変なことになったかもしれません。

状況判断や先への予測をしないとっさの行動不注意を誘い、とんでもない危険と痛みを招く行動になる可能性があるんですね。

 

ここまで、私自身の「危険と痛みを招いた行動」の事例を元に「危険と痛みを招く行動の3つの特徴」についてお伝えしてきました。

だから逆に、この3つの行動の特徴を避けられたら、今後危険と痛みを招く可能性が低くなります。

そこで、この3つの特徴を持った危険と痛みを招く行動を避ける方法を考えてみましょう。

危険と痛みを招く行動を避けるための3つの対策

〇 周りの状況を判断したり行動の結果を予測したりして、注意深く行動する

そのために、ストレスや寝不足などによる疲れをため込まないようにする。

なぜなら、疲れがたまるとからだとこころの可動域が狭くなって、視野が狭くなったり判断力や  予測力が鈍ったりするからです。

〇 焦らず慌てず、衝動的に行動しない

目標を早く達成したくて焦ったり慌てたりすると、どうしても心身が緊張して視野や可動域を狭め、思考のゆとりが無くなって衝動的に行動しがちになります。

例えば、2009年の私の例のように急いで電車に乗ろうとする時のように。危険と痛みが口を開けて待っていることがあります。

〇 危険に対する意識と知識を高くして自己過信に陥らない

危険に対する意識と知識を高くすると、危険予測への感性が高くなります。だから、危険が迫ったときに素早くそれを察知して、避難などの危険を避ける行動に出やすくなります。

例えば、私の危険に対する意識が高ければ、2019年5月に正しい柔道の後ろ受け身のやり方を知らないのに、倒れる練習をするという無茶なことなどしなかったでしょう。そしたら、坐骨神経痛様の痛みで眠れない日々が続くことも無かったのです。

また、私が台風15号の後の雷雨に出遭った時も、私の危険に対する意識と知識が高かったら、転倒と怪我という危険と痛みには出逢わなかったでしょう。

他の危険と痛みを招いた私の失敗事例も、全てこの3つの特徴のいずれかを備えていました。

ま と め

筋力や平衡感覚、そして身体的可動域の広さも普通にあっても、転倒したり何かにぶつかって怪我をしたり、腰を傷めたり、酷いと骨折をしたりします。

ここでは、そのような転倒や怪我などを経験したことがある方のために、なぜそのような危険に出遭ってしまったのか、を私自身の危険に出遭った経験を元にお伝えしました。

あなたの行動にも、無意識のうちに危険と痛みを招きやすい特徴が出たのかもしれません。

その特徴を持った行動とは以下の3つでした。

1.状況判断や先への予測をしないで行った不注意な行動
2.焦ったり慌てたりして行った衝動的な行動
3.危険に対する意識と知識の低さによる自己過信

そして、これらの危険と痛みを招く行動を避けるための以下の3つの対策もお伝えしました。

〇 周りの状況を判断したり行動の結果を予測したりして、注意深く行動すること。
〇 焦らず慌てず、衝動的に行動しないこと。
〇 危険に対する意識と知識を高くして自己過信に陥らないこと。

 

だから、転倒や怪我などの危険と痛みに出遭わないようにするために、この3つの危険と痛みを招く行動を避ける対策を実行することをお勧めします。

そして、ストレスや寝不足などで疲れていると、危険と痛みを招きやすい特徴も出やすくなりますので、危険と痛みを招く行動を避けるための隠れた対策として、日常生活の中でストレスや寝不足などによる疲れをため込まないようにしましょう。

もっとも、疲れをため込まないようにすることは、転倒や怪我だけでなく健康を維持し楽しい人生を送るために必要なことでもありますね。

 

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